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IPPNW世界大会に参加して
長崎大学医学部6年 領家 由希
今回初めてIPPNWの世界大会に反核医師の会から参加させていただきました。日本の「反核医師・医学者のつどい」にはこれまでに数回参加したことがあり、ヨーロッパでは医学生の運動がとても活発だと聞いていたことから世界の医学生と交流できたらと考え、インドへ出発しました。
インドでは「医学生と若い医者の活動をどう組織するか」という分科会に出ました。プレゼンしていたのはヨーロッパの若い医師たちで、医学生時代にIPPNWの学生部会で参加していたものの、医師になってからは忙しくて活動から遠ざかっていく人が多いとのことでした。日本でも聞くような問題がヨーロッパでもあることと同時に、医学生の活動がいかに活発であるかを実感しました。
一緒に参加した反核医師の会の先生方からも多くの刺激を得ることができました。普段は診療で忙しいにも関わらず核兵器廃絶の運動に携わりつづけている姿勢は見習いたいと思ったし、私自身来年から医師として働き始めることになりますが、ライフワークとしての核兵器廃絶の取り組みや自分自身の平和にこだわる想いの原点を忘れずにいたいと感じました。
今回世界大会に参加し、広島・長崎が被爆地として世界的に見ても非常に重要な役割を担っていることを再確認しました。大学病院で実習をしていても高齢者の多くは被爆者であるというのが実感です。皆、さまざまな体験をされてきており、今なお癒えぬ傷を負っています。そんな中で、私は被爆地長崎で被爆者の方たちに寄り添っていきたいとの想いを新たにしました。また、日本の医学生の活動を広げ世界へ発信していきたいと考え、今秋金沢で開催されるつどいに向けて学生部会を立ち上げるべく、これから賛同者を増やしていきたいと思っています。
最後に、世界大会参加に際して支援してくださったすべての方々に感謝します。本当にありがとうございました。